アドラー心理学は厳しいなあ
アルフレッド・アドラーはフロイト、ユングと共に、偉大な心理学者の一人であることは異論はないであろう。
いまだに書店などに行くと、割りと目立つところに置いてある。
アドラーといえば「嫌われる勇気」などで知られるアドラー研究の日本の第一人者である岸見一郎先生が有名であろう。
私も例に漏れずこの本を読んだことがあるのだけれど、
その中の例で
ある女性が赤面症で悩んでいるという下りがあったのだけれど、
「好きな男性がいるが、赤面症のため告白できずに困っている」というのである。
それについてのアドラー的な解答は
「赤面症だから告白できない」のではなく
「あなたが告白したくないから、赤面症になっているのだ」
というのだそうだ。
これは、なかなか厳しい気がする。
アドラー心理学では、原因では無く、目的を重視するという。
もしその女性が、赤面症が治ったとして、彼に告白したとしても、どうせフラれると思い込んでいるので
自らこの病気を作り出したということらしい。
まあ、確かに一理ある。
あるけれど、人によってはかなり厳しいだろうなあと思いました。
そもそも、こんな厳しさを受け入れられるような人は、始めから赤面症なんかならないんじゃないかと思ったりするのですよ。
それが出来ないから病気なのであり、それが出来ないから苦しんでいるわけだと思うんだが…
少なくとも私のようなネガティブ後ろ向きでナマケモノには効果はない気がしました。
マイナスな感情をゼロ付近まで回復させると言ったカウンセリング的なものというより、
もともとゼロ付近まで回復している人だとか、既に軌道に乗りかかった実業家とか、またはスポーツ選手とかが更に向上するためのコーチングには効果があるように思います。
ちなみにこの本はホリエモンこと堀江貴文さんが絶賛しているのですが、例えば彼のようなもともとポジティブで前向き思考と思われる方には効果がかなりあるようにも思いました。
つまり、もともとの成功者が更なる成功するためのマインドをという場合には有効だと思いますが、私のようなナマケモノどん底ネガティブ野郎を回復させるのは難しそうだなと個人的には思いました。
売れているからと言っても、全てがその人に合うとは限らないなんてことは誰しも少なからず理解はしていることなのだろうけど、
どんなものでも使い方次第で毒にも薬にもなるということは、わかっておくべきなのかもしれませんね。