「森林を伐採すると、CO2が増える」は正しいか
「森林を伐採すると、CO2が増える」等とテレビなどで聞いたことがあるかもしれませんが、これって正しいでしょうか?
小中学校の理科では「植物は光合成により水とCO2を吸収して酸素を放出する」と教えられるため、これが強く記憶に残っているためかも知れませんが、
「植物は光合成だけでなく動物と同じように呼吸もしてCO2を放出する」とも教わったはずです。
例えば夜はほぼ呼吸のみなのです。
更に説明しますと、植物が生長している間は、光合成によるCO2吸収量が呼吸による放出量を上回りますが、ある程度大きくなってほとんど生長しなくなると、光合成は減っていきますので
CO2+水と酸素の収支が釣り合い、全体で見るとCO2は吸収されなくなります。
いくら広大な森林があっても、森林面積が増えない限りそれ以上CO2の吸収は期待出来ないわけです。
もし、CO2の吸収を少しでも増やしたいなら、老齢な樹木を伐採したほうがいいわけです。
こんなことは、誰でもわかることですが、残念なことに著名な方の中に「森林を伐採するとCO2が増えてしまうから…」等と堂々と言っている方が割りと多く見受けられます。
ちなみに、多くの花粉を飛ばすのは、若い樹木でなく老齢な樹木なので、花粉症にもマイナスな面があることも付け加えておきます。