こんな宣伝で売れるのか?消費者はそこまで馬鹿じゃない。
詐欺に気をつけましょう。
周りを見回してみると、広告っていたるところにあります。
ポストを開ければ、広告の紙だらけ、
電車に乗れば、見渡すところに、広告があり、駅を降りれば、チラシを手渡され、街を歩くと、様々な広告が目に飛び込んできます。
商品を売りたいのか宣伝を見せたいのかわからない宣伝文句が飛び交います。
そして、インターネットに繋ぎ、ブラウザを起動させ、閲覧してみると
たいていは広告が飛び込んできます。
例えば、よくある宣伝文句のパターンとしては
・今回で最後の最後の販売です。次の販売はありません!
・販売終了まであと 3時間46分20秒 (勝手に時間がカウントダウン)
・50個限定販売。あと18個で終了!
・売るつもりはなかったのですが、お客様の要望が多かったため特別に今回限りで販売決定!
・第1期セミナーは定員30名→残り10名までです。(何日経っても満員にならない。また、いきなり最初に0名にしてキャンセル待ちというのもあり)
・値段が安すぎるとお叱りを受けてしまいましたので、やむおえず明日から値上げします!
・本当はもう終了なのですが、事情があって購入できなかった人の為に追加販売決定しました。
・未経験者でも成功した確実に誰でも儲かる方法です。(具体的な方法は書いていない)
さて、これを見て…どう感じますか?
これって、買いたいと思いますか?
私には、笑いをとっているのかとしか思えません。
「この商品は、買う価値はないよ」と言っているかのように聞こえます。
普通に見たら、詐欺にしか見えませんが、これって一応は心理学的にも、マーケティング的にも間違ってはいない古典的な宣伝方法なのですよ。
「限定商品!」「あと○○個!」などの
「期限」「個数制限」をほのめかして商品の希少性をアピールすることによって、顧客に商品価値を誤認させるという方法は、販売戦略の基本と言えるのかもしれません。
わざと情報を制限して、興味を引き付けるのも昔からの基本です。
王道と言ってもいいでしょう。
とは言えこれって、今の時代笑いをとるならともかく、本気で売っているとすれば消費者を舐めきってるとしか思えない気もします。
こんなのに騙されるほど、みなさんは見る目がないのでしょうか?
インターネットがなかった時代ならともかく、近年の消費者は馬鹿じゃありませんからね。こんな商売が通用するとは思えないのですよ。
このようにあまりにも露骨なのは、つまり「この商品には全く価値はありません」と言ってるのに等しいと思います。
もし、あなたが素晴らしい商品の用意が出来たにしても、販売方法を間違えて、こんな詐欺まがいの商売をしたのなら、見向きもされないでしょう。
ただ、まだこんなものを見かけることがあるということは、まだまだ需要があるという証なのかもしれませんが。
でも、いくらなんでもこんな商品をリピートすることはないのではないでしょうか。
顧客は「商品」と「価格」だけを見て、判断しているのではありません。
その販売者が本当に信頼出来るのかどうかを見て判断して、購入を決めているのです。
商売において最も重要なものはやはり「信頼」なのです。
そんなこと、消費者の立場から考えれば当たり前のことです。
しかし、自分が商売を始めると、それを忘れがちです。
どんな手を使って顧客を騙し、売り上げを増やそうか策を練り始めます。
それは、明らかに逆効果だというのに、そうなってしまってはそれには気付くことは出来ないのです。
小手先だけの販売テクニックにまみれた世界においては、真面目な優良商品というのはかえって目に止まります。
品質が良くて信頼のできる人が売っている商品は、たいした宣伝がなくてもやっぱり売れるものなのです。
「宣伝がなければ売れないよ」というのは実はあなたのただの思い込みです。
本当に価値のある商品は自然とクチコミで広がり、勝手に売り上げが伸びていくものです。
消費者というのは販売者が思っている以上に賢い。
消費者であるあなたはそれを一番よく理解しているのではないですか?
装飾と過剰な宣伝にまみれ、それに頼った商売が繁盛するわけがないのです。
最初は騙せても、すぐに衰退してしまうでしょう。
商売をするときはよく考えましょう。
あなたが売るものは、本当に価値のあるものなのか。
つい金欲にかられて、お客に対し不誠実なことを行っていないか。
最近売上が今ひとつなのは、そのせいかもしれません。
もう一度、商売のあり方を見直してみましょう。