「1円を笑うものは、1円に泣く」は本当か? 時間とお金の損得を考えてみよう
「お金は大切だ!大事にしなさい」
「1円を笑うものは、1円に泣く」
よく聞く言葉です。
安月給の私には、とても心に響いてきます。
人は往々にして「損したくない」という気持ちが働きます。
プロスペクト理論「損したくない気持ちの大きさ」が富むか、貧するかを決める
例えば
あなたは10円玉を落としてしまいました。
さて、それを探すのは得なのでしょうか?損なのでしょうか?
・店のポイント等で10ポイント得るのは本当に得なのか?
・誰かに100円貸した場合は、回収するのは本当に得なのか?
などと聞けば、
「お前は何を言ってるんだ。もらえるほうが得に決まってるじゃないか!」
と答えるかもしれません。
例えば10円玉の例を挙げますと
私のような貧乏人を含め多くの人は、落としたらまずは下を見て、どこに落ちたか見渡すことかもしれません。
しかし、見つからない場合
10円くらいであれば、それを何時間も探す人は、あまりいないのではないでしょうか?
だからと言って、貧乏人の私などは、数秒見て諦めるのもさすがにどうかなと躊躇してしまいます。
それでは、どのくらい探せばよいのでしょうか?
さて、その目安として自分が時間あたりどのくらい稼いでいるのかを考える方法があります。
例えば、日本のサラリーマンの平均年収が414万円で、平均有給取得数が12日だそうです。週休二日、一日の労働時間8時間だとして、時給を計算してみると
(365-12)*5/7*8時間=2017時間
414万円/2017時間=2052円/時
これを更に1時間=3600秒で割りますと、
0.57円/秒
となります。
ですから、多くの日本人は、10秒で5円ほどのお金を得ていることになりますね。
平均的年収の場合、仕事中に、10円を落として、それを探したり拾ったりするのに20秒以上かかるのであれば、実はそのまま見限ってしまったほうが、
または、10円安く売ってる店があったとしても、そこに行くまでに、20秒以上ロスするのであれば、そのままそこで購入したほうが得だということになりますね。
ですから、最初に挙げた例では
・店のポイント等では、1ポイント/1円なら、店員さんとのやりとりが20秒以上かかりそうな場合は、10ポイント以下ならスルーのほうが得である
・100円貸した場合は、回収の手間が、200秒=3分20秒以上かかりそうなら、諦める。
ということになります。
あくまでも数学的な話なのですが、自分は「1秒間にどのくらい給料を得ているのか?」を出してみるのも1つの方法かもしれません。