最愛の妻を亡くしたおじいさんへのフランクルの答え
人は誰しも、ときには、絶望にかられるときだってあることでしょう。
ましてや、強制収容所に収容された大半のユダヤ人はそれ以上に絶望の日々に明け暮れたことでしょう。
「ナチスの強制収容所に入れられ、いつガス室に送られるのか」という日々...
そんな日々に、どうやって幸せを見いだせというのか?
そんな過酷な日々を生き抜いたヴィクトール・フランクルの言葉には重みがあります。
そんなフランクルのエピソードの一つです。
ある日フランクルのもとに、年老いた患者が来ました。
彼は長年連れ添って愛した妻を亡くし、悲しみに明け暮れる日々を送っていました。
フランクル:「もし、奥様でなくあなたのほうが先に亡くなっていたとしたら奥様はどう感じていましたか?」
おじいさん:「おそらく妻はたいへん悲しんだと思います。」
フランクル:「であれば…あなたのおかげで奥様はその悲しみを逃れることが出来たんですよね?…だから…その苦しみには大いに意味があるんです。あなたは奥様を守る為に苦しみを受けているんですよ」
おそらく辛いこと苦しいことの経験はわざわざ出会いたくはないでしょうし、避けられるものなら避けたいものなのかもしれません。
でも忘れないでほしいのです。
貴方が前を向いて歩いてさえいれば、どんな辛いことでも意味はありますし、生まれることを!